merry go round

文章を書くのはあまり得意ではありません

アミューズフェスで見たポルノのワンマンライブ

2018/06/02 Amusefesに行ってきた。

優高橋がいつもより少し翔櫻井寄りのヴィジュアルだったとか、flumpoolのギターがいつもより少しこう、お太りあらせられていたとか、いろいろ面白い点はあったのだけど、なんといっても大本命ポルノグラフィティ。フェスだというのにワンマンライヴをやっていて、なんというか、最高でした。

 

直前に出ていた優くんの余韻冷めやらぬまま、暗転するステージ、鳴り響く登場SE。

この時点で様子がおかしかった。

というのも、それまでの出演アーティストの登場は、

SE流れる→ステージ回転(二面を交互に使っていた)→ネゥストアーティストゥ イィズ…的な映像→ドゥゥゥン…!(アーティスト名とアー写ドーン!)→ワァァァ…(本人ステージ登場)

的な流れに収まってたのです。

ポルノさんの時何が起こったかといいますと、まずSEと共に流れたのが豪雨の中を舞う風神雷神の映像でした。もしかしたら私はフェスではなく国立博物館のイベントに来てしまったのかもしれない。もう意味が分からない。パニックです。

それと同時にステージが回転。本来ならまだセットだけが乗っているはずのステージに、

いる。いるんです、アミューズ界の風神雷神(?)が。

ギターを構え前髪を横に流した色気ヤバめの新藤晴一と、長めのジャケットをはためかせながら仁王立ちした岡野昭仁がステージに乗っかってこちら側に回転してきたんです。

突然のイケオジ回転寿司に沸く会場。

いや、ラスボスかよ。登場から特別仕様にしやがって。

 

そんな衝撃の中耳をつんざいたのは「電光石火」イントロ。

岡野昭仁が歌いだす声より私の「は!?どうなってんの何これ??!?ハァ!?」っていう声の方がデカかったかもしれません。

フェスでアルバム曲やる度胸にも驚いたし、何より歌いだした歌詞がアミュフェス仕様の替え歌になっていたのにはもっと驚きました。歌詞についてはもう衝撃で吹っ飛んだのでよく覚えてないけど、「ロッケンロール 青空は似合わな~い!」的な歌詞が来た時に新藤プロの所業だという事は察しました。ついに開き直ったか。

なんといってもこの曲ぱのよんゾンビの私にはたまらんでした。しかもフェスかライヴハウスで暴れながら聴きたいと思ってた曲なので夢が叶った。ヘッドのバンキングが止まらない。サビではマサイ族くらい垂直に飛び上がりました。最高。

 

続くTHE DAYはTHE DAYでバタフライエフェクト仕様だし、すでに会場のノリがワンマンライヴ。ファン以外もいる中、間奏で「(デーデデデデデデッデーデーデー!)ウゥゥォォーーーーー~!(デーデデデデデデデデッデーデーデーデン)アアアアァァ↑↑--ゥ!」をお見舞いしてくださいました。たぶんあの昭仁さんのシャウトで外で煙草吸ってた人のライターの火消えた。

 

フョゥゥアゥゥアウイエェェエ!と歓喜していると続いて始まったのは「空想科学少年」。

あ、今日ワンマンね、把握把握。…と冷静になれるはずもなく、電光石火に続くアルバム曲の披露に混乱。え?今日何?地球滅亡する?薄れゆく意識の中でYAMAHA QY100[QE335](中古)に想いを馳せました。ちなみにこの時点で「今日は新藤セトリ」と確信を得ました。

 

ここにきてMC。私のライフはもちろんゼロ。

昭仁「わしは軽・晴れ男。こいつが、大雨男。」
雨男の責任を相方になすりつける男岡野昭仁。こいつぁロックだぜ。

晴一「雨男って響きがもう、ネガティブじゃん。…わし、"晴"一よ?名前。」

フェスのサブタイトルであり皆が大事にしてきたテーマを大々的に敵に回す男新藤晴一。こいつぁロックだぜ。

2人して雨男呼ばわりさせることにダラダラ文句を垂れる43歳男性ら。

ちなみにこのあと昭仁さんは、晴一さんの草野球が8回中8回雨で中止になったなどと具体的エピソードを交えて大雨男である根拠を訴えていたが、だからといってそれが彼が「軽・晴れ男」であるという弁明にはならないのであった。

あと昭仁さん、「大雨男」と口にしすぎて、「彼が大晴れ男…アッ間違った大雨男」と痛恨のミスを犯していて最高に愛おしかったです。ていうか軽晴れ男ってそもそもなんやねん。

 

昭仁「お気づきの方も多いかもしれんけど、これまでのセットリスト、雨をテーマにして選んでみました」

えっ………気づかん。気づかんって。言われてみれば確かにだけどちょっとこの流れは冷静に歌詞の内容判断できる状況にないです。サボテンくらい雨がテーマの曲続きならまだしもこれまでの曲、雨以外のインパクトが強すぎ。電光石火とかどの部分が雨だよ。疾風雷神か?それともあれか?興奮しすぎてビショビショで雨って事か?パンチ効いてんな。

 

昭仁「次に聴いてもらう曲でも、ジトジトのヌレヌレのビショビショになって貰おうと思います。僕らの一番新しい曲聴いて下さい」

えーっと、興奮しすぎてビショビショパートここだったみたいです。昭仁さんの曲ふりに負けず劣らず色んなところをビショビショにさせられました、カメレオン・レンズ。

昭仁さんの歌はもちろん、動きがえっちすぎる。ゆったりステップを踏むように動きながら歌うから、丈長めジャケットがゆらゆらして最高。催眠にかかりそうになります。ていうかもはや集団催眠。我々は幻覚を見たのだ。

 

そして続くのはサボテン。そうよねそうこなくっちゃ。これぞ雨ソングじゃないか。

幕張で聴くサボテンという事実に幕張ロマポル11を思い出し感慨に耽りました。恐ろしいことにリリースから15年以上経ってるはずなのに声が衰えてない。。それどころか当時より伸びよく表現力を増している。。声帯どうなってるんだ?彼の声帯調べたら長寿エキスとか検出されるんじゃないかな。そしたら通販で売ろう。牛乳に溶いて飲む。

 

昭仁「今回のテーマは雨男晴女ということで、このテーマでなければここでは演奏しなかったかもしれない曲を、やってみたいと思います。僕らとしても10年以上ぶりに演奏するその曲を聞いてもらいます」

 

ウーン?相当レア曲な事はわかるけど、セトリ予想全然してなかったせいで何が始まるのか全く思いつかなかった。

で、相方に「え、何くんの」と普通に聞いたら「てて天気職人でわ」と言われたのですが、「いくら何でもそんなわけ…………(♪テンテンテテンテンッ)ホンマや!!!!」

となりました。隣にいたはずの相方は気付くと衝撃で崩れ落ち地面と一体化していました。

 

天気職人、私のようなひよっこファンにとってはもちろんライブで聴くの初めてでした。曲が始まった瞬間、会場の空気がパッと綺麗なパステルカラーに染まったような気がしました。軽やかに跳ねるキーボードの音が気持ちよくて、スクリーンに表示されるあの美しい歌詞の、そのひとつひとつが昭仁さんの伸びやかな声によってカラフルに色付いて降ってくるような幸福感。ただただその空間が幸せで幸せで泣けた。

サビの「素敵な理由がある」のところ、音源ではファルセットを使ってたのに今回は地声で高音部分歌ってました。歌唱力のおばけかな?

そしてこの曲をフェスでやる事実の最高さたるや。シングルの歌詞でみるハルイチワールドとはまた少し違ったハルイチワールドを、ポルノファン以外にも体感してもらえてる感じがして嬉しかったです。セトリにおけるこの位置、ワンマンだったらヘソ曲ぞ。ヘソ曲天気職人ぞ。どんだけ贅沢なライブだよ。あ、ちなみに今回は頭の歌詞飛ばしてません。サンキューオカノ。

 

昭仁「雨の後は、雨雲を晴らす、晴れの曲を!」

晴一「(男前ギター in)」

もうこの時点で察してタオル握りました。

昭仁「サビで!タオル回してください!ハネウマ!ライダァァーーー!」

知ってたーーー!!!

さすがに大盛り上がりです。これぞヒット曲!!フェスはやっぱこうでなくちゃね、と個人的に思います。会場を巻き込んで全員跳ばして叫ばすポルノさんが最高にかっこよくて誇らしくて、ファンでいて本当によかったと思うのでした…何度でも言うけどこの曲本当に楽しいんですよ。ハンドル切ってー!の動きが出来るとテンション振り切れる。タオルが回っているという点においてはコインランドリーと同じなのに何故こんなに美しい光景になるのか…。

 

「次が、最後の曲です。存分に歌って、手拍子して下さい!」

アゲハ蝶のイントロってアリ地獄みたいだと思いません?最初のチャチャ、チャ、チャ、チャのリズムで、少しずつそれと気づいた人から手拍子に参加していって、バックの伴奏も少しずつ大きくなっていって、アッと言う間に「ヒラリヒラリと舞い遊ぶように」と歌いだしがなだれ込んでくる。その瞬間からもうその世界観の中に引きずり込まれて逃げられなくなる。チャチャ、と手拍子を始めた時あなたは既に足を取られています。

もちろん間奏ではラララの大合唱!老若男女魑魅魍魎全員が歌う、その一体感!サウダージでもそうだけど、アゲハ蝶はポルノチーム側の確固たる自信による堂々としたオーラが最高にかっこ良いです。かっこ良いんですが、今回、ラララ合唱の際の晴一さんが、なんというか、その、きm……非常に独特な動きをされていて(両の手をふわっ♡ふわっ♡という感じで振ってらした)、笑いを禁じ得なかったです。WOWOW放送されたら是非ご自身の目でご確認ください。

 

 

全体通して、え?ワンマン??と言いたくなるセトリでした。てかワンマンでした。今回かなり攻めてきたと思います。

でもでもフェスとはいえ、アミュフェスの現場って他のフェスに比べたらアウェー感低いと思うんですわ。参戦者のファン率がかなり高いし、一番のお目当じゃなくても事務所ぐるみで好きな人も多いから、それを見越してのセトリだったのかと思います。だからこその「ほぼワンマン」セトリに挑んだのかなと。その上でファン以外も置いてけぼりにならないよう上手く組んであってさすがだなと感心した次第でした。去年のロックフェス出演ラッシュの時から上がっていた「フェス、セトリ問題」に1つの答えを出してくれたのではないかとも思います。ファン以外にアピールする為にヒット曲を並べるだけでは無難でマンネリなセットリストになってしまう、だから挑戦的に、だけど確実に、オーディエンスを沸かせるという心意気を感じました。特に電光石火は登場のインパクトやアミュフェスverの歌詞になってる事によって誰が見ても「なんかスゲー事になってる!」とテンション上がる仕様なのが素晴らしかったと思う。ワンマンですか?と思ったのはセトリが攻めていたからだけじゃなく、会場全体がそれにしっかりついて来れていて、その反応もまたワンマンに近いものだったからです。

ポルノが最高のロックバンドだという事がまた世界にバレてしまった。

 

 

しかし、雨チームは敗北。電流ビリビリの罰ゲームをする事になった彼らが、「えっ、待って怖い!これ触ったらビリってなるん?両手で触ったらダメなん?本当に怖い!ちょっと待って一回手汗拭いていい!?」とビビり倒した上、「おれたち、仲間じゃないかあ!アミューズの仲間じゃないかあ!」と、晴チームのperfumeを罰ゲームに巻き込もうとする器の小ささを見せつけてきたのはまた別の話です。

 

「…往生際の悪い男じゃね」    by  のっち様