merry go round

文章を書くのはあまり得意ではありません

ブレスの歌詞に新藤晴一って書いてあった

ポケモン主題歌「ブレス」がハルイッティさんのラジオでOAされました。

いやあ、カメレオン・レンズとかいう、「ポルノの魅力丸ごと赤ワインソース煮込み 色気のマリアージュ」的な最強シングルの直後だったから、どんな曲が来てもこりゃ勝てねえゾと思ってたんですけど、すみませんでした。心配要りませんでした。

一度聞いただけだから正確に歌詞わからないけど、もはや歌詞に「新藤晴一がかきました」って書いてありました。しかも油性ペンの太い方で。「新藤産ポジティブポップと皮肉のフリカッセ 瀬戸内レモンの香り タイアップに寄せて」って感じ。

 

爽やかで洒落たサウンドに乗せるのは「頼んでもないのに背中を押す」ヒットチャートへの皮肉。揺るぎない「100万人のために歌われたラブソングなんかに僕は簡単に想いを重ねたりしない」精神が感じられてグッと来るものがある…。

全体としてはポップでポジティブな内容なのだけど、「君は君のままでいい」という常套句的な言葉が、歌詞全体を見るとまた違った重さを持って感じられるさすがの晴一節。一筋縄ではいかない書き方をする所最高に好きです。

 

余談ですけど、「けして明けない夜も 振り続けてやまない雨も このろくでもない世界にはある」と歌ってくれるのを、私は「優しさ」だと思っていて、そういうところがこのバンドの魅力だとも思います。
さらに余談だけど、私新藤さんが「明日はいい日さ」的メッセージソングをあまり書かない(好まない)理由に共感していて、去年の「音楽と人」読む限りそこが昔からブレていないようで「好き…」ってなりました。

ヒットチャートに「明日はいい日さ」と歌われたところで、そんなの誰が決めたんだ!無責任!っていうのが彼の持論。「明日はいい日さ」と言い切ってしまうのは簡単で、だからこそ少し冷たい。と、思ってしまう私は完全に新藤思想に侵されている。。

 

今回の「ブレス」もそんな新藤思想が垣間見える一曲なんじゃないかな、と思ってます。彼は言いました、「ポップすぎる歌詞をつけてしまうとポケモンの世界に飲まれすぎてポルノが書く意味がなくなってくる」と。その言葉通り、映画の世界観に合いそうなひたすらポップな曲調の中でもポルノ色がしっかり感じられます。

前にも書いた記憶があるけど、彼ら本当に毎回タイアップ先の求めるものと、ポルノとしてのアピールのバランスが上手いよね。そしてポップソングをポップソングとして書くのって実際メチャクチャに難しいと思うんだけど見事にやってのけてる。同時に、数年前の彼らにはもしかしたら出来なかったかも知れないなと思います。一体どこまで進化するんだ…???おぉーくわばらくわばら

 

ブレスっていうタイトル、てっきり「岡野くん歌ってる時いつブレスしてるんだ?肺活量ヤバない?」っていう意味かと思ってたらどうやら違ったみたいです。ブレス、その真意は是非に音源と歌詞カードにて!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

アミューズフェスで見たポルノのワンマンライブ

2018/06/02 Amusefesに行ってきた。

優高橋がいつもより少し翔櫻井寄りのヴィジュアルだったとか、flumpoolのギターがいつもより少しこう、お太りあらせられていたとか、いろいろ面白い点はあったのだけど、なんといっても大本命ポルノグラフィティ。フェスだというのにワンマンライヴをやっていて、なんというか、最高でした。

 

直前に出ていた優くんの余韻冷めやらぬまま、暗転するステージ、鳴り響く登場SE。

この時点で様子がおかしかった。

というのも、それまでの出演アーティストの登場は、

SE流れる→ステージ回転(二面を交互に使っていた)→ネゥストアーティストゥ イィズ…的な映像→ドゥゥゥン…!(アーティスト名とアー写ドーン!)→ワァァァ…(本人ステージ登場)

的な流れに収まってたのです。

ポルノさんの時何が起こったかといいますと、まずSEと共に流れたのが豪雨の中を舞う風神雷神の映像でした。もしかしたら私はフェスではなく国立博物館のイベントに来てしまったのかもしれない。もう意味が分からない。パニックです。

それと同時にステージが回転。本来ならまだセットだけが乗っているはずのステージに、

いる。いるんです、アミューズ界の風神雷神(?)が。

ギターを構え前髪を横に流した色気ヤバめの新藤晴一と、長めのジャケットをはためかせながら仁王立ちした岡野昭仁がステージに乗っかってこちら側に回転してきたんです。

突然のイケオジ回転寿司に沸く会場。

いや、ラスボスかよ。登場から特別仕様にしやがって。

 

そんな衝撃の中耳をつんざいたのは「電光石火」イントロ。

岡野昭仁が歌いだす声より私の「は!?どうなってんの何これ??!?ハァ!?」っていう声の方がデカかったかもしれません。

フェスでアルバム曲やる度胸にも驚いたし、何より歌いだした歌詞がアミュフェス仕様の替え歌になっていたのにはもっと驚きました。歌詞についてはもう衝撃で吹っ飛んだのでよく覚えてないけど、「ロッケンロール 青空は似合わな~い!」的な歌詞が来た時に新藤プロの所業だという事は察しました。ついに開き直ったか。

なんといってもこの曲ぱのよんゾンビの私にはたまらんでした。しかもフェスかライヴハウスで暴れながら聴きたいと思ってた曲なので夢が叶った。ヘッドのバンキングが止まらない。サビではマサイ族くらい垂直に飛び上がりました。最高。

 

続くTHE DAYはTHE DAYでバタフライエフェクト仕様だし、すでに会場のノリがワンマンライヴ。ファン以外もいる中、間奏で「(デーデデデデデデッデーデーデー!)ウゥゥォォーーーーー~!(デーデデデデデデデデッデーデーデーデン)アアアアァァ↑↑--ゥ!」をお見舞いしてくださいました。たぶんあの昭仁さんのシャウトで外で煙草吸ってた人のライターの火消えた。

 

フョゥゥアゥゥアウイエェェエ!と歓喜していると続いて始まったのは「空想科学少年」。

あ、今日ワンマンね、把握把握。…と冷静になれるはずもなく、電光石火に続くアルバム曲の披露に混乱。え?今日何?地球滅亡する?薄れゆく意識の中でYAMAHA QY100[QE335](中古)に想いを馳せました。ちなみにこの時点で「今日は新藤セトリ」と確信を得ました。

 

ここにきてMC。私のライフはもちろんゼロ。

昭仁「わしは軽・晴れ男。こいつが、大雨男。」
雨男の責任を相方になすりつける男岡野昭仁。こいつぁロックだぜ。

晴一「雨男って響きがもう、ネガティブじゃん。…わし、"晴"一よ?名前。」

フェスのサブタイトルであり皆が大事にしてきたテーマを大々的に敵に回す男新藤晴一。こいつぁロックだぜ。

2人して雨男呼ばわりさせることにダラダラ文句を垂れる43歳男性ら。

ちなみにこのあと昭仁さんは、晴一さんの草野球が8回中8回雨で中止になったなどと具体的エピソードを交えて大雨男である根拠を訴えていたが、だからといってそれが彼が「軽・晴れ男」であるという弁明にはならないのであった。

あと昭仁さん、「大雨男」と口にしすぎて、「彼が大晴れ男…アッ間違った大雨男」と痛恨のミスを犯していて最高に愛おしかったです。ていうか軽晴れ男ってそもそもなんやねん。

 

昭仁「お気づきの方も多いかもしれんけど、これまでのセットリスト、雨をテーマにして選んでみました」

えっ………気づかん。気づかんって。言われてみれば確かにだけどちょっとこの流れは冷静に歌詞の内容判断できる状況にないです。サボテンくらい雨がテーマの曲続きならまだしもこれまでの曲、雨以外のインパクトが強すぎ。電光石火とかどの部分が雨だよ。疾風雷神か?それともあれか?興奮しすぎてビショビショで雨って事か?パンチ効いてんな。

 

昭仁「次に聴いてもらう曲でも、ジトジトのヌレヌレのビショビショになって貰おうと思います。僕らの一番新しい曲聴いて下さい」

えーっと、興奮しすぎてビショビショパートここだったみたいです。昭仁さんの曲ふりに負けず劣らず色んなところをビショビショにさせられました、カメレオン・レンズ。

昭仁さんの歌はもちろん、動きがえっちすぎる。ゆったりステップを踏むように動きながら歌うから、丈長めジャケットがゆらゆらして最高。催眠にかかりそうになります。ていうかもはや集団催眠。我々は幻覚を見たのだ。

 

そして続くのはサボテン。そうよねそうこなくっちゃ。これぞ雨ソングじゃないか。

幕張で聴くサボテンという事実に幕張ロマポル11を思い出し感慨に耽りました。恐ろしいことにリリースから15年以上経ってるはずなのに声が衰えてない。。それどころか当時より伸びよく表現力を増している。。声帯どうなってるんだ?彼の声帯調べたら長寿エキスとか検出されるんじゃないかな。そしたら通販で売ろう。牛乳に溶いて飲む。

 

昭仁「今回のテーマは雨男晴女ということで、このテーマでなければここでは演奏しなかったかもしれない曲を、やってみたいと思います。僕らとしても10年以上ぶりに演奏するその曲を聞いてもらいます」

 

ウーン?相当レア曲な事はわかるけど、セトリ予想全然してなかったせいで何が始まるのか全く思いつかなかった。

で、相方に「え、何くんの」と普通に聞いたら「てて天気職人でわ」と言われたのですが、「いくら何でもそんなわけ…………(♪テンテンテテンテンッ)ホンマや!!!!」

となりました。隣にいたはずの相方は気付くと衝撃で崩れ落ち地面と一体化していました。

 

天気職人、私のようなひよっこファンにとってはもちろんライブで聴くの初めてでした。曲が始まった瞬間、会場の空気がパッと綺麗なパステルカラーに染まったような気がしました。軽やかに跳ねるキーボードの音が気持ちよくて、スクリーンに表示されるあの美しい歌詞の、そのひとつひとつが昭仁さんの伸びやかな声によってカラフルに色付いて降ってくるような幸福感。ただただその空間が幸せで幸せで泣けた。

サビの「素敵な理由がある」のところ、音源ではファルセットを使ってたのに今回は地声で高音部分歌ってました。歌唱力のおばけかな?

そしてこの曲をフェスでやる事実の最高さたるや。シングルの歌詞でみるハルイチワールドとはまた少し違ったハルイチワールドを、ポルノファン以外にも体感してもらえてる感じがして嬉しかったです。セトリにおけるこの位置、ワンマンだったらヘソ曲ぞ。ヘソ曲天気職人ぞ。どんだけ贅沢なライブだよ。あ、ちなみに今回は頭の歌詞飛ばしてません。サンキューオカノ。

 

昭仁「雨の後は、雨雲を晴らす、晴れの曲を!」

晴一「(男前ギター in)」

もうこの時点で察してタオル握りました。

昭仁「サビで!タオル回してください!ハネウマ!ライダァァーーー!」

知ってたーーー!!!

さすがに大盛り上がりです。これぞヒット曲!!フェスはやっぱこうでなくちゃね、と個人的に思います。会場を巻き込んで全員跳ばして叫ばすポルノさんが最高にかっこよくて誇らしくて、ファンでいて本当によかったと思うのでした…何度でも言うけどこの曲本当に楽しいんですよ。ハンドル切ってー!の動きが出来るとテンション振り切れる。タオルが回っているという点においてはコインランドリーと同じなのに何故こんなに美しい光景になるのか…。

 

「次が、最後の曲です。存分に歌って、手拍子して下さい!」

アゲハ蝶のイントロってアリ地獄みたいだと思いません?最初のチャチャ、チャ、チャ、チャのリズムで、少しずつそれと気づいた人から手拍子に参加していって、バックの伴奏も少しずつ大きくなっていって、アッと言う間に「ヒラリヒラリと舞い遊ぶように」と歌いだしがなだれ込んでくる。その瞬間からもうその世界観の中に引きずり込まれて逃げられなくなる。チャチャ、と手拍子を始めた時あなたは既に足を取られています。

もちろん間奏ではラララの大合唱!老若男女魑魅魍魎全員が歌う、その一体感!サウダージでもそうだけど、アゲハ蝶はポルノチーム側の確固たる自信による堂々としたオーラが最高にかっこ良いです。かっこ良いんですが、今回、ラララ合唱の際の晴一さんが、なんというか、その、きm……非常に独特な動きをされていて(両の手をふわっ♡ふわっ♡という感じで振ってらした)、笑いを禁じ得なかったです。WOWOW放送されたら是非ご自身の目でご確認ください。

 

 

全体通して、え?ワンマン??と言いたくなるセトリでした。てかワンマンでした。今回かなり攻めてきたと思います。

でもでもフェスとはいえ、アミュフェスの現場って他のフェスに比べたらアウェー感低いと思うんですわ。参戦者のファン率がかなり高いし、一番のお目当じゃなくても事務所ぐるみで好きな人も多いから、それを見越してのセトリだったのかと思います。だからこその「ほぼワンマン」セトリに挑んだのかなと。その上でファン以外も置いてけぼりにならないよう上手く組んであってさすがだなと感心した次第でした。去年のロックフェス出演ラッシュの時から上がっていた「フェス、セトリ問題」に1つの答えを出してくれたのではないかとも思います。ファン以外にアピールする為にヒット曲を並べるだけでは無難でマンネリなセットリストになってしまう、だから挑戦的に、だけど確実に、オーディエンスを沸かせるという心意気を感じました。特に電光石火は登場のインパクトやアミュフェスverの歌詞になってる事によって誰が見ても「なんかスゲー事になってる!」とテンション上がる仕様なのが素晴らしかったと思う。ワンマンですか?と思ったのはセトリが攻めていたからだけじゃなく、会場全体がそれにしっかりついて来れていて、その反応もまたワンマンに近いものだったからです。

ポルノが最高のロックバンドだという事がまた世界にバレてしまった。

 

 

しかし、雨チームは敗北。電流ビリビリの罰ゲームをする事になった彼らが、「えっ、待って怖い!これ触ったらビリってなるん?両手で触ったらダメなん?本当に怖い!ちょっと待って一回手汗拭いていい!?」とビビり倒した上、「おれたち、仲間じゃないかあ!アミューズの仲間じゃないかあ!」と、晴チームのperfumeを罰ゲームに巻き込もうとする器の小ささを見せつけてきたのはまた別の話です。

 

「…往生際の悪い男じゃね」    by  のっち様

それでは聴いて下さい。「1曲目から死刑宣告」

ポルノグラフィティさんっていうなんか、すっごい、めっちゃかっこいいバンドの新譜、BUTTERFLY EFFECTってなんて略してます?

BE?バタエフェ?バタフライ?バタエフ?バタフェ?

なんでもかんでも略そうとするのは現代っ子の良くない所ですが、今回ツアーも同名だったからなおさら愛称ないと呼びにくくないですか。

ちょうちょかな?ちょうちょツアー。(高校生時代頭の上に)ちょうちょ(飛んでるくらいのほほんとしてた人が真ん中で歌う)ツアー。

そういえば昔ヴィレッジヴァンガードの事を「Vanguard(超発音)」と呼んでいる超レアケースな人を見て上級者感を感じたのでそれに倣って「effect(超発音)」と呼ぶことにします。

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というわけでバタフライエフェクトツアー完走本当にお疲れさまでした、おめでとうございました、ありがとうございました。エグいツアーだった…

ツアーなんですけどね、計4公演行きました。私にしては少ない。

特にレポートになるような文章は書けないんでただの感想文です。

もちろんネタバレ含。しかも殴り書きで思いついた順に書いてるし文体定まってないからめちゃ読みづらいです。個人的メモを覗き見する気持ちでどうぞ。結構長いです。

 4公演ぶんの記憶ごちゃまぜです。ただしベースは最初に参戦した川崎公演。

 

 

 

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Working men blues

ポルノグラフィティ - Working men blues(アルバム"BUTTERFLY EFFECT" 収録)

 

いや、最高かよ。かっこいいかよ。

 

なんかこの曲カヘイレで先に解禁されたりしていたらしいのだけど当時完全に浦島状態で、結局アルバム手にして初めて聴いた。

新橋?のゲリラライヴ(生中継していたらしい)とかいうやつも見られず、後で写真レポを見て「選挙演説かな?」と思うなどした。

曲を聴いた。これが選挙演説だったら5万票入れたいと思った。あまりにも私が求めているポルノの音だった…

もう本当に音に詳しくないからどう表現していいのかわからないんだけども。

シンプルといっていいものか、ストレートというべきか、歪みすぎず整いすぎていない、無駄のない音がする…。

必要最低限の音なのにメロディ、アレンジ、演奏、歌詞すべてがバランスよく聴かせてくる。

矛盾した表現になってしまうかもしれないけれど、音は垢抜けているのに曲が泥臭い。

このバランスが最高に私の好きなポルノグラフィティ!!!!政見放送(ゲリラライブ中継)見てればよかった。

「感謝の言葉など必要としていないんだ」というフレーズ、優しいような、少しばかり憐れみを含んだ(ように私には聴こえる)声が非常に良いです。

続いて「お前は」と歌う声は、聴き手を奮い立たせるような声。語りかけている相手はきっと「自分」で、だからこそ、そう客観的に言い聞かせ、奮い立たせているのかなあ。

 

このアルバム(BE)が出る少し前、新藤晴一先生の著書「ルールズ(絶賛発売中)」を読んだのだけど、ルールズで描かれている登場人物は、この曲の登場人物とはきっと真逆の生き方をしているなと思った。

ルールズ作中に登場するのは、ロックを愛しロックを夢み、ロックで世界を変えてやると音楽の道に人生を賭けて奔走するバンドマン。

対して、このWorking Men Bluesの主人公は「ロック歌手」が歌うところの「歯車」。いわゆる「平凡なサラリーマン」。

社会を動かす力の中のほんの一部。それでもその「微力」がないと社会が動くことはない事を、そして「微力」に誇りを持っていいことも、この主人公は知っている(というか、そう自分を奮い立たせている)。

 

「ルールズ」と対比させると、正反対のふたつの生き方を同じ人が描いてる事実が最高すぎて、新藤病が悪化しそうです。

正反対なのに、ルールズの主人公もこの曲の主人公も「平凡」であることが共通項としてあって、そこがまた晴一さんっぽいなと思いました。平凡を肯定してくれてありがとう。

何が面白いかって、音楽の道で成功してもうすぐ20年、定期的にスタジアムを沸かせる日本屈指のロックバンドが、「ロック歌手に明日は変えられない」と歌うこの皮肉よ。なんてこった最高かよ。

だまされたと思ってバタフライエフェクトとかいう名盤をとりあえずきいてくれ。5万票投票しよう。

聴かないと吉田沙保里を敵に回すことになるぞ。

「のあのわ」は今?

めちゃ久しぶりに投稿する気がするけど多分気のせいです。

 

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突然だけれど皆さん「のあのわ」というバンドをご存知でしょうか。

デビュー当初は5人組の、私の大好きなグループなのです。

そんなのあのわについて、紹介するつもりで彼らの経歴を交えながらひとつ、語ってもよろしいでしょうか。

 

 

結論から言おう。のあのわは現在消息が不明です。

みんなのトラウマ「大切なお知らせ」に始まる活動休止の報告も解散の報告もありませんでした。

ただただ活動が止まっています。それももう5年になります。

公式サイトも公式ツイッターもここだけ時を止めたかのようにある日突然動かなくなってしまったのです。

メンバーについてももちろん詳しいことは不明だけど、恐らくそれぞれ元気にどこかでやっているでしょう(と信じている)。

ともかくバンドとしての消息が不明なのです。

 

もしかしたら、「のあのわ」で検索をかけたらたまたまこの墓場みたいなブログに辿り着いて、同じように思っているファンもいるかもしれません。なのでもし居たら傷の舐めあいでもしましょう。

私としてはもう一度彼らのライヴを見たいしまた曲を聴きたい!

せめて、活動に関して現在どうなっているのか、再開の見込みはあるのか、解散なのかが知りたい。

というわけで(?)一旦彼らの情報を、紹介がてらまとめていこうという作戦です。

何か知ってる人はぜひともおしえてね。きっと私と同じように彼らの復帰を待っている人はいるはずなんだ(確信)。

 

さて。

のあのわは、世にも珍しいヴォーカルがチェロを弾きながら歌うバンド。C-C-Bもシシドカフカもびっくりやろ。

彼ら自身はバンドではなく「楽団」であると自称していました。

 

デビューは2009年。このとき「ゆめの在りか」というミニアルバムをリリースしてます。SSTVでよくMVが流れてたな。

私自身最初は「また個性的なの出てきたナァ…」程度に思っていました。

だがしかし何度も聴いてるうちあれよあれよという間に中毒になっていました。

 

まずなんてったって

声が良い。

唯一無二のヴォーカルってのが好きなのよわたしァ。確かに中々クセは強い、が故に聴く人を選ぶかな?と思っていたけども。

ヴォーカルYukkoちゃんの声質が天才なんですよ。ゆっけちゃんとかユッケジャンとか呼んでたけど。

時に感情をむき出しにしたかの如く力強い声で、時に優しくウィスパー的発声で、可愛らしくいじらしく、色っぽい。たまに切ない。

 

それから

曲が良い。

声が良いと来て曲が良いってお前そんなんどのバンドでもそれはそうだろうがふざけんなこの頭お花畑花冠夏フェスパリピ野郎が、と思われるかもしれないが本当に曲が良いのよ。

どういう脳みそしてたらこんなエモい曲展開思いつくの?

この最高なメロディはどの毛穴から出てくるの?って問い詰めたくなります。

ソングライターは固定しておらずメンバーそれぞれ作曲しています。才能の塊か。

ちなみに作詞はほとんどがVo.のYukko。

初期はドリーミィというべきか、まるで絵本の中に飛び込んだように壮大でメルヘンな曲が多く、それがまあ、なんというか、最高。

コーラスの重ね方も、目を引く…というか「耳を引く」、曲の展開もミュージカルを見ているみたいで非常に、刺さります。

悪いことは言わないからとりあえず聞いてみてくれ。

 

 

 

ループ、ループなんて時代が違えばウン10万枚売れてたと思ってるんだが。

 

 

 

 

デビューから3年、2011年には大型タイアップをつけて曲を出しています。

みんな大好き夏の風物詩アネッサだよ。ぁぉぃゅぅちゃんのCM。見たことある人も多かろう。

 

 

地味に彼らを応援していた私にはめちゃくちゃ嬉しいタイアップでした。やりよったでVictor!!

だってこのアネッサの枠は「新人の登竜門」的存在だったから。実際TV番組にもこの曲でいくつか出てました。

これでやっと彼らも世間にバレる…!古参ぶれるぜイイイヤァッホォォウウ!!!!

 

…と思っていたんですが。

 

この曲、それからミニアルバムを出した後、ドラムの本間シュンタが脱退してしまいました。

強力なソングライターで大切なメンバーが1人抜けてしまいファンとしても心が痛かったのを覚えています。

そしてHave a good day!きっかけに絶対売れる!と思っていたのに、この曲の後、

あろうことか彼らはインディーズレーベルに移籍してしまいました。

 

えっ…待ってどういうこと…?どうするの、のあのわちゃん…(オロオロオロオロ)

あっ、アルバム出すの、2年ぶりに…!?メンバー抜けて初の音源だね!?どうなっちゃったんだろう…(オロオロオロオロ)

そういえば公式サイトに未発表曲のDEMO音源上がってたけど…

アルバム「Cry Like a Monster」か。不安だけど楽しみだな…再生っと…

 

フワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!?!??!?!

アアアア!?!??!なんだこれは神か、神なのか。これが世にいう神なのか。

1曲目、リード曲である「Hurry up!」からもう名盤臭が凄い、なんなんだ。最高か。天才なのか。

 

 

急に回想に入ってしまいましたが。

インディーズ移行後初のアルバム、こういった具合にとにかく衝撃的でした。

全曲ハイクオリティ。初期に比べて「垢抜けた」という表現がぴったりかもしれない。

無駄なく洗練された音。さらに表現力を上げた歌唱。メンバー脱退もレーベル移籍ももろともしない勢い。

だけど何より心にきたのが「歌詞」でした。

Yukkoの歌詞はデビュー当初から、イメージとしては「Yukkoの感性」がそのまま歌詞になったという印象でした。

内容はフィクションであることも多かったけどこのアルバム収録曲の歌詞はリアリティがあって非常に切なかったのです。

 

 

「いつまでもここにいたいよ 夢が恥へと変わっても」

アルバム収録の「風に吹かれて」という曲。この曲を締めくくるラスト部分の歌詞です。

きっつい。苦しい。メジャーからインディーズになった理由ははっきり知らないけれど、彼らとしてはきっともっと広い舞台で闘いたかったのだろうと思ってしまいました。厳しい世界。

 

だけど。

このアルバムの最後の曲、「I AM HERE」。私はこの曲が彼らの曲で一番好き。

この曲が現時点で彼らのリリースした最後の音源、最後の一曲になっています。この曲のすばらしさたるやァァアアアアグゥォアァ(崩壊)

 

「行く先はきっと敗北だろう ゴールまでずっと遠いだろう

 それでも見てみたい景色は輝く この胸の中に」

傷つきながらも力強く凛として歩いている、そんな印象。一音一音が凛々しい。

残念ながら公式からは音源動画が上がってないけど。各自つべ検索してくれ。

この強さと自由を手にした感じ、もしかしたら移籍したからこそなのかもしれない。

きっとこれからも伸び伸びと音楽を続けてくれるのだろうと思っていました。

 

ちなみに「Cry Like a Monster」に関しての個人的エピソードなんですけど。

2013年のとある日、私、のあのわのライヴに行く夢をみまして。それまで彼らのライヴ行ったことがなかったんだけどね。

というのも行きたい気持ちはあったけど地方住みでしかも遠征のタイミングもなかなかなくて。

そんな夢を見たその日、公式からアルバムのリリースと、ツアー開催のアナウンスがあった。

えぇえええ~~~!!(CV千原Jr)

まぁ、たまたまなんだけどビックリするじゃん。ジュニアの声も出るじゃん。

これは運命だ!と思い、やはり地方までは来てくれないツアーだったが東名阪のうち大阪会場の参戦を決めました。

まさかこれが最初で最後ののあのわ現場になるとは思っていなかった。今思えば何かのお告げだったのかしら。

本当に行っていて良かったと思いました。アルバム曲とかもちろんなんだけどNamida,pororiアレンジ最高すぎだろ…

しかもライヴは全編、カメラ撮影OK!!今の時代そんなことってある?曰く、動画も写真もSNSにのせて拡散してね!とのこと。

本当にここからまたガンガン宣伝して、売れる気満々だったのではないかと思ってる。

終演後物販にはメンバー全員出てくれて、お話しできてドチャクソに沸きました。「また絶対来ますね!!」って言ったのにな。

 

話を戻しましょう。

そんな素晴らしきアルバムとツアーがあったのが2013年3月の出来事。

それから、公式サイトの更新はその年の8月を最後にパタリと止まりました。

ツイッター、顔本はその年の10月に停止。

公式による最後の情報はYukkoが主題歌に参加した舞台についてですね。

 

さあここからはもう現代の凶器インターネッツと公式の戦いです。

ネッツに落ちているどんな小さな情報でも知りたいのです、拙者オタクなので…とはいえ中々情報は落ちてませんが。

 

それからは、Wikiにはあるようですが、2015年に動きがあったようです。

Key.荒山リクが地味にソロで動いていました。

荒山陸名義でアルバム「宇宙とPOP」をリリース。その中の1曲「地上のオリオン (feat. Yukko)」にYukkoがヴォーカル参加(!?!?!?)

よ、良かった…2人はいきている… そしてまたこの曲が良いのよ…

それからもう一つ。宅間孝行の楽曲にYukkoが参加していたようです。

宅間孝行&Yukko」として「くちづけとともにI LOVE YOU」を配信しています。相変わらず最高なヴォーカルだな。

 

あと、私がインターネッツで小耳に挟んだ情報をいくつか。

いつか見たなって程度のもあり、うろ覚え。ソースはっきりしませんが参考までに。

 

2016年、「得ナビウェディング」のCM。

このテーマを歌っているのがYukkoでは…!?と一部で話題になりました。

これに関して「この曲を歌ってるのは誰?」と本部に問い合わせた方がいたようです。

しかもその返答は「のあのわさんです^^」とのこと!!えっと、それって…それってつまり…(ザワザワ)

ただ「のあのわのYukko」のことを、よく知らない担当スタッフが「のあのわさんです」と答えた可能性は無きにしも非ずかと。

 

遡って2015年、荒山リクがソロアルバムを出した時、イベントを行ったらしい。

聞きつけて参加したファンの方もいたようです。

参加者が本人と話をする機会もあり(?)、その際のあのわはどうなってるのと聞いたファンに「待ってて」との発言があったそう。

これは確かツイッターで見かけたやりとりレポだったかと。かなりうろ覚えだけど希望を感じた記憶があります。

(もし書いたご本人の方が見てらして迷惑だったらすみません、意見下されば消します…)

 

そして2017年、荒山陸はCowchan(カウチン)というバンドにメンバーとして参加した模様。これは今ググって初めて知った。

 

こうして見てみると、荒山さんはソロ(現在はバンドでも)で、たまに他ミュージシャンのサポートとしても活動している模様ですね。

そしてゆっけちゃんも、バンド活動が停止してからも歌のお仕事はやっているようです。

なかめちゃん、ゴウちゃんの二人は全くもって現在が見えてきませんが…。元気だといいな。

バンドとしてはやはり実質解散という感じなんでしょうか…

Yukkoも荒山陸も音楽活動はしているのに公式がアナウンスしないのも不自然。

やはり出来ないならできない、と発表が欲しいものです。

 

なんの発表もないまま時の止まってしまったのあのわですが、

過去に出した曲はどれも素晴らしいものばかりなのでぜひ一度聞いてみてください。

自分は「ゆめの在りか」「Heavenly」「ループ、ループ」「Melt」「たてがみ」「バラ色のダンス」「good day」

「Calling」「リズム」「SOUL STEP」「I AM HERE」「FOCUS」が好きです。いや全曲最高なんだけども特に。

そして何か彼らについてご存知の方がいらっしゃれば、ぜひとも情報をお寄せください…!(?)

 

何ならのあのわご本人様達にもいつか、こうして復活をまだ待ってるファンもいるよと伝わればいいなと。

復活はもしかしたら無理だとしても、素晴らしい作品を作ってくれた彼らに、敬意と愛が伝わることを祈って!